惚れ直したぜ!惚れ直したぜ!:ウィートキングウィット

7月 2, 2017by Baird Beer

惚れ直したぜ!:ウィートキングウィット

2017年1月からの新シリーズ「Falling in Love Again ~惚れ直したぜ!シリーズ」を行います!毎月1種類の定番ビールを紹介し、面白いトリビアやストーリーを公開します。

 

7月は小麦の軽快な味わいが印象的なウィートキングウィットをご紹介します。

 

ウィートキングウィット

 

ウィートキングウィットは、それまで定番だったウィートキングエールが進化したものです。ブライアンのレシピノートを紐解いてみると、一番最初にウィット酵母で実験的に仕込んだのは、2013年の9月でした。その時は、季節限定として、酵母違いのウィートキングを楽しんでもらうためでしたが、ブライアンはその味わいがとても気に入り、翌年の2014年に、定番商品としてウィートキングエールからウィートキングウィットに正式に切り替えました。

 

以前のウィートキングエール

 

このビールの主成分である小麦は、殻がないのでビール醸造には使いにくい原材料で、小麦に含まれる高タンパク質のためにろ過を難しくさせ、出来上がったビールに濁りを生じさせます。しかし、ベアードでは最小限の加工処理をモットーとしているため、無濾過でビールの濁りは気にしておらず、むしろ、多少の濁りは、ビールの色に深みと美しさを加えるとさえ思っています。そして小麦のタンパク質は、泡立ちをよくし、栄養もあり、小麦がビールに与えるピリッとした刺激も大好きです。ウィートキング ウィットは、ビールに含まれる小麦の味を探ってみたい人や、爽やかなビールでのどの渇きを癒したいという人に特におススメです。

 

そして、ウィートキングウィットが 現代の一般的なベルギースタイルウィットビアと違うところは、スパイスやフルーツを一切加えていないこと。いきいきとしたフルーツのようなフレーバーは、 小麦や酵母だけから引き出されているのです。 ホワイトビールといえばヴァイツェンを思い浮かべると思いますが、ヴァイツェンほどフェノール感はないので、苦手意識がある方にも、是非トライして欲しいビールです。

 

最後に、ラベルの話。ブライアンが育ったのは、オハイオ州南西部。ゆるやかに起伏する丘に広がるトウモロコシ畑に囲まれた土地。このラベルは、カナダ西部の雄大な小麦畑や、故郷オハイオと同じような自然の美しさを描いています。名前の由来は、カナダの有名なシンガーソングライター、ゴードン・ダウニーの曲「ウィートキング」からインスピレーションを得たものです。

 

オハイオ州のゆるやかに起伏する丘に広がる畑

 

このように、ベアードビールは、すべてにストーリーがあります。パーソナルなこと、歴史的なこと、スタイルのこと、いろいろなストーリーに思いを馳せながら造られています。皆さんにも、自分の体験と合わせながら、楽しんでいただけたら幸いです。

 

多くの皆様に、この新しいシリーズを楽しんでいただき、定番ビールに「惚れ直したぜ!」と言っていただけることを願っています。乾杯!

 

ベアードさゆり